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 英雄プロメテウスが王子を狙うことを知って、道化はまたあちこち走り回った。
「大変なことになりましたね、次は英雄プロメテウスがでてくるそうですよ。」
そういってなにやらごそごそと箱から鎧を取り出す。
 「よかったですね、英雄の娘が王子の話を聞いて大変嘆き、まだ幼い王子に『父が王子を殺そうとする、王子に私の鎧を貸しましょう。』」といってくださいました。
良かったですね、今回の剣だけでは少々荷が重い。

「なんで英雄の娘がでてくるんだ。」とランスロットが突っ込むと、
「えっ!?なんでプロメテウスの娘が出てくるかですって?
プロメテウスと私は昔一緒に学んだ中なんですよ。」と道化は自慢げにかたった。

「道化、、、、、お前実際いくつ。。。」
「えっ!?私いくつに見えます?
姫にお仕えして数年、こう見えても英雄プロメテウスとほぼ同い年なんですよ?
娘さんとは生まれてからもう何度かお会いしてます。」と道化は説明した。
「でも王子、プロメテウスと私は大変相性が悪いんです。
彼は武芸の世界、私は芸術。
冗談の通じる相手ではありません。
今回ばかりは負傷してるランスロットも私も王子をお助けすることはできません。

また王子、あなたはまだお若い。数十年の修行の差は今日明日では埋まりません。
しかしスポーツや武芸は年数ではありません。
武芸とは心の鍛錬の世界。
心の弱さや恐れ、迷いがあればすべて崩れていきます。
王子が勝てるとすれば、その一瞬の精神集中の乱れを狙うよりありません。」


 
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